(注)「十六夜日記」…浜松を記した部分 朝日新聞社 日本古典全書
こよひは、ひくまのしゅくといふところにとゞまる。この所のおほかたの名をば、濱松とぞいひし。したしといひしばかりの人々なども、すむ所なり。すみこし人のおもかげも、さまざま思ひ出でられて、又めぐりあひて見つる命のほども、かへすがへすあわれなり。
濱松のかはらぬかげをたづねきて
みし人なみにむかしをぞとふ
その世に見し人の、こむまごなど、よびいでてあひしらふ。
P273〜4